双極性障害(躁うつ病)について

従来、“うつ病”と並んで“躁うつ病”という病名が広く使われてきましたが、最近では、“双極性障害”という病名を目にする機会が増えているのではないでしょうか。双極性障害とは、まさに“躁うつ病”のことですが、これまでの“躁うつ病”のイメージとは必ずしも一致しないと感じる人も少なくないでしょう。それは“双極性障害Ⅱ型”と呼ばれるタイプが注目されていることによると思われます。

“うつ病”と双極性障害の見極めは専門家でも困難であり、治療方法も異なります。いずれにせよ、早期の鑑別と適切な治療が必要であることはいうまでもありません。

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双極性障害について

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双極性障害は“うつ病”と同じく気分の障害を基本障害とする精神障害です。しかし、“うつ病”とは異なり、抑うつ状態だけでなく躁状態もあって、この2つの病相が周期的に交代します。また、最近は異論もあるようですが、“うつ病”と同様に、病気からの回復は可能と考えられてきました。
原因もやはり厳密には特定されていません。身体的要因、環境的要因、心理・社会的要因が総合的に関与していると考えるのが自然です。ただし、“うつ病”よりは身体的要因、つまり、内因の割合は大きいといえるでしょう。
例えば、双極性障害は、“うつ病”よりも季節や天候といった自然の変化の影響を受けやすいことが知られています。つまり、環境の変化に適応しようとする自律神経系が大きく関係しているということです。
厚生労働省によると、日本人の双極性障害の生涯有病率はⅠ型とⅡ型を合わせて0.7%です。ただし、世界的には2~3%の有病率があると言われており、日本では本格的な調査が少ないため正確なところはわからないと付言されています。発症率に男女差はありません。

双極性障害の歴史

双極性障害は新しい病気ではありません。“躁うつ病”として既に知られている精神障害で、病的な現象としては古くから認識されていました。
古代ギリシアのヒポクラテス(前460頃~前370頃)の時代、心身の状態は、血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁という4つの体液のバランスによって決定されると考えられていました。これを“体液説”といいます。それによると、現代の“うつ病”に概ね相当する“メランコリー”は、体液中の黒胆汁の過剰に起因するものとされています。
他方、黄胆汁の過剰によって引き起こされる状態は“マニー”と呼ばれます。これが現代の“躁病”に相当します。ただし、当時の“マニー”はもっと広く狂気の一般形態として使われていました。“体液説”は既に否定されていますが、何らかの身体的異常が精神的な異常を引き起こすという考え方は、現代の病因モデルと通底しています。
さらに、2世紀にはローマの医師アレタイオスが、“メランコリー”と“マニー”を、実はうつと躁の病相が交替する同一の病気の可能性があると記述しており、既に、現代的な疾患理解がされていたことがわかります。
その後、1850年代にフランスのファルレが“うつ病”と“躁病”が交互に起こる状態を“循環精神病”として、また、同じ頃、バイヤルジェはそれを“重複精神病”として記述、最終的に、19世紀末に近代精神医学の父と呼ばれるクレペリンがそれらをまとめ、現代的な“躁うつ病”概念を完成させます。

1987年のDSM-Ⅲ-Rで“気分障害”という用語が使われてからは、カテゴリーとしての“躁うつ病”は気分障害へと移行します。その枠組みの中で、“うつ病”は“大うつ病性障害”の名で単極性のうつ病に限定され、“躁うつ病”は“双極性障害”と呼ばれるようになりました。
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Ⅰ型とⅡ型

双極性とは2つ(bi)の極(polar)を持つという意味です。極には方向性という意味もあり、双極性障害において気分が向かう2つの極とは、もちろんうつと躁の2方向です。
このうち、躁方向への気分の変化が、“躁状態”に至るものを双極性障害“Ⅰ型”といい、“軽躁状態”にとどまるものを双極性障害“Ⅱ型”といいます。躁病相ないし軽躁病相は、病気の経過のうち、Ⅰ型で約1/3、Ⅱ型で約半分を占めます。
躁状態と軽躁状態で起きていることは、基本的には変わりません。診断上の区別は、質的な差異ではなく、量的な差異に基づきます。
例えば、DSM-Ⅳ-TRでは、躁状態(躁的エピソード)として、高揚気分または易怒性に加え、自尊心の肥大または誇大、睡眠欲求の減少、多弁、観念奔逸、注意散漫、目標志向性活動(社会的、職場または学校内、性的のいずれか)の増加、焦燥、まずい結果になる可能性が高い快楽的活動に熱中すること、などを挙げています。
これらが1週間以上継続し、なおかつ、社会的・職業的生活に著しい障害を来たして入院を要するような場合を“躁病エピソード”、それが4日間継続し入院を要しない場合は“軽躁病エピソード”と診断されます。

躁状態の症状

精神症状 行動面の症状
・気分爽快
・高揚感
・幸福感
・不快気分
・自我感情の亢進
・自尊心肥大
・自信過大
・過度に楽観的
・観念奔逸
・注意の転導性
・誇大妄想
など
・多弁
・多動
・無遠慮
・尊大
・傲慢
・易怒性 攻撃的
・行為心迫
・やりすぎ
・脱線
・濫費
・頻回の外出
・暴力
・食欲亢進
・性欲亢進
・飲酒量増加
・不眠
など

躁状態

躁状態は抑うつ状態とは正反対の状態だと考えれば分かりやすいでしょう。主観的には、病的な感覚とは無縁です。なぜなら、とにかく気分が良く、前向きな気持ちで、幸せだからです。もちろん、それは傍から見れば病的な意気軒昂なのですが、患者本人は病識を持たないので、このときに受診に繋がることはほとんどありません。
眠らなくても平気、食べなくても平気、というのも躁状態の特徴です。寝ないか、僅かの睡眠時間で朝早くから夜遅くまで落ち着きなく動き回ります。そして、空腹でも食事の時間がもったいないと言わんばかりに活動し、疲れて休むということをしません。
現実の自己像から乖離して過剰に自分自身を大きく感じる傾向も顕著です。これを自尊心の肥大といい、重い場合には誇大妄想にいたる場合もあります。
万能感に包まれ自信に満ち溢れている上に、とても楽観的になっているので、結果的にトラブルを招くことも多くなります。高級車や不動産などの高額な買物を重ねたりするので、家族はその後始末に追わることになるでしょう。また、何人もの異性と同時に交際したり、夜遊びや性生活が奔放になることもあります。
ポジティブな要素だけではなく、ネガティブな要素が優勢になることもあります。ちょっとした刺激に過剰に反応し、イライラして怒り易く、激高するといったケースです。これに万能感が加わると、尊大で傲慢な態度になり誰彼構わず攻撃を向けるので、社会生活や人間関係に支障を来たしてしまうのはいうまでもありません。
焦燥と行動への急き立てから落ち着きなく、一時もじっとしていられないということもあります。また、頭の回転が速くなり、さまざまな観念やアイデアはどんどん湧いてくるのですが、話題が転々としたり逸脱したりしやすいため、聞いている方は要領を得ず、コミュニケーションが円滑に進まないという事態を招くことになります。

このような躁状態は概ね、2~3日から数週間続きます。その後、抑うつ状態へと陥り、それまでに自分がしてしまったことの重大さに苦しんで、漸く受診に至るのです。

軽躁状態

軽躁状態は文字通り軽度の躁状態です。ただし、軽躁状態だからといってすぐに病的だというわけではありません。おそらく、これは誰もが少しは経験したことがあるのではないでしょうか。

例えば、軽くお酒を飲んで、気分が高揚し、気持ちが大きくなっているときや、徹夜明けの空元気などは軽躁状態の好例だといえます。
軽躁状態のときは、精力的で、頭の回転が良く、とても楽観的になっているので、生産性が上がり、創造的なアイデアが生まれ、物事に冒険的に臨むことができます。これが仕事や学業面で発揮されると、優れた業績を上げることになるでしょう。ですから、軽躁状態は現れ方によっては問題とはいえないのです。
では、病的な軽躁と健常範囲のそれとの鑑別点はどこにあるのでしょうか。それは、なんらかの“逸脱”を起こすかどうかによります。診断上よく使われる文言の「日常生活上の支障」とはこの“逸脱”の結果です。
健常と呼んでいる状態は、見方を変えれば、何事に関してもほどほどの状態ともいえます。ほどほどというのは過剰や過少がないということ、つまり、諸々のことがある一定の範囲内に収まっているということです。言動や気分の揺れがこのほどほどの範囲に収まっているとき、その人は普通とか正常と見なされるのです。

反対に、“逸脱”が起こるときは言動や心身の動きがほどほどの範囲を超え出るため、それは普通ではない状態、つまり異常と見なされます。

反復する“逸脱”

浪費を例にしてみましょう。浪費の有無は軽躁の判断材料です。しかし、日常でも、ちょっとお金を使い過ぎたときに「浪費してしまった」といいます。これらのどこが違うのでしょうか。
もし、自分で無駄遣いしたように感じても、それが自分の収入の範囲で賄えるのであれば、お金にルーズであることには違いありませんが、異常ではありません。
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一方で、収入や小遣いの額を超えて、酷い場合には借金を重ねてまでも浪費を止められないのなら、それは健常とはいえません。なぜなら、この場合は、自分の賄える範囲を“逸脱”しているからです。

“逸脱”するとは、法律はもちろんのこと、文化・社会的な慣習やいわゆる常識に基づいた決まりごと、よりローカルな風習、さらには社則や校則等のルールなどによって守られている安全圏を超え出ることです。そこには、どこか「一線を越える」という印象があります。
それでも、誰でも時には勢いあまってその境界線を飛び越えてしまうこともあるでしょう。長い人生の中で、一度や二度、そんな失敗があっても不思議ではありません。もちろん、そのような偶発的な“逸脱”は病的な軽躁状態ではありません。
病的な軽躁というためには、“うつ病”と同様に、病気のリズムと呼べるような反復性を認める必要があります。ひとつひとつが明確なストレス因子への反応のように見える場合でも、よくよく精査してみると、軽躁は病気の周期性に則って出現しているのです。そして、繰り返す度に、自覚的あるいは衝動的な“逸脱”が起こりやすくなります。

気分の亢進性

では、なぜこのような“逸脱”が起こるのでしょうか。気持ちが大きくなっているからといってしまえばそれまでですが、「一線を越える」ことは非常に勇気の要ることです。容易なことではありません。
例えば、軽躁状態になるとちょっとしたことで怒り易くなります。これを易怒性といいますが、そのために些細なことにクレームをつけないではいられなくなります。通常は、相手が折れたらこちらも退くものですが、軽躁状態になっているとそれができません。
当の本人も頭では退き時だと分かっているのですが、燃え盛る炎を鎮火することが困難なように、高ぶった感情は簡単には抑えられません。それどころか、むしろ、その感情は勢いを増していくことになります。

このように、ある状態が時間の経過とともに増強していくことを「亢進する」といいます。“躁うつ病”の病前性格として“執着気質”を提唱した下田光三は、その本質をこの“亢進性”にあると見抜いていました。

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「此性格者の基礎は感情の経過の異常にある。すなわち此性格者では、一度起こった感情が正常人の如く時と共に冷却することがなく、長く其強度を持続し或いは寧ろ増強する傾向を持つ。此異常気質に基づく性格標識としては、仕事に熱心、凝り性、徹底的、正直、几帳面、強い正義感や義務責任感、誤魔化しやズボラが出来ない等で・・・(略)。併しその強い正義感責任感が、他の義務責任、自己の権利といった方面に向かう場合には、甚だ厄介な人物ともなり得る。」
(下田光三1950)

つまり、双極性障害とは、うつと躁の2つの病的な気分を有するというだけではなく、その情緒が亢進していく精神障害なのです。
亢進性によって、落ち込むと時間の経過に沿ってどんどん憂うつになっていく、あるいは、楽しい場面にいると興奮が止まらなくなってしまう、そして、気分を転換して明るくなったり、冷静さを取り戻したりすることはできない、という事態が起こるのです。

気分は言動に反映されるがゆえに行為心迫が起こり、言動の“逸脱”も起こりやすくなります。例えば、怒り。一般に、怒りは暴力的な言動を伴います。語気が強くなり、言葉が乱暴になって、ときには暴力に至ることもあるでしょう。亢進すればそれだけ暴力的な言動も激しくなっていくので、遂には通常であれば警戒している一線を越えてしまうのです。
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双極性障害の人では、こういったことが日常生活のさまざまな場面で、さまざまな程度で起こります。
性的奔放、浪費、暴力、飲酒などの問題は、情緒的な亢進に基づく“逸脱”の表れなのです。

双極性障害の抑うつ

以上、双極性障害の躁病相および軽躁病相についてみてきました。では、もう一方のうつ病相は“うつ病”のそれと全く同じなのかといえば、そうではありません。例えば、“うつ病”では身体的症状が多く訴えられるのに対し、双極性障害ではそれほどではありません。
特に、双極性障害Ⅱ型のうつ病相には、抑うつの現れ方に独特の特徴があります。内海健氏はその特徴を、不全性、異変性、部分性として記述しています。
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不全性とは「症状発現が不揃いになりがち」であることを意味します。“うつ病”の場合、うつ病相に陥ると、心身共に、あるいは、全体的に抑うつ的になります。気分が憂うつになれば、行動にも抑制がかかり、身体も重くて動けません。
しかし、Ⅱ型のうつ病相では、抑うつ気分が強いのに行動抑制が見られなかったり、反対に、行動抑制は強いのに気分はそれほど落ち込まなかったり、ということが起こります。全体としてのまとまりを欠いて、諸症状の出現の方向が一貫しないのです。

異変性とは「抑うつ状態が移ろいやすい」ことを意味します。“うつ病”のうつ病相は、分かりやすい表現をすると、しっかりした抑うつ状態ともいえます。気分の落ち込みは強く、病相の期間は安定していて、気分を転換させることは甚だ困難です。それゆえに、患者は苦しい思いを長く経験することになるのですが。
反対に、Ⅱ型のうつ病相はその安定性を欠いています。落ち込みは短いスパンで軽快したり、軽躁に転じたりし、そうかと思えば再び増悪したりします。この気分の軽やかな変化は患者自身をも混乱させてしまうほどです。

部分性とは「抑うつ症状の出現に選択性がある」ことを意味します。“うつ病”のうつ病相では、症状は時と場所を選ばずに出現します。つまり、オフィシャルな場であろうがプライベートの時間であろうが、全面的に、まんべんなく抑うつ状態に陥ることになります。
ところが、Ⅱ型の場合は、あたかも場面を選んでいるかのように症状が出現することがあります。例えば、職場や学校では抑うつ状態になるのに自宅では平気、あるいは、月曜日は意気消沈しても週末は元気、といった具合です。こういった傾向が周囲の誤解を生む理由なのでしょうが、これもまたⅡ型の病的な特徴であることに違いはありません。

不安、焦燥、混合状態

こういう表現が許されるのであれば、Ⅱ型のうつ病相にはうつ病相としての鈍重な印象があまりありません。おそらく、不安と焦燥が前景に出てくることがその様相を強めているのでしょう。不安と焦燥は“うつ病”のうつ病相でもありますが、Ⅱ型ではその強度と質が若干異なるようです。
“うつ病”では不安の訴えは一般的です。多くの人が「仕事に戻られるか」、「薬を止められるのか」、「元の状態に戻ることができるのか」といった不安を口にします。その内容の本質は将来に対する不安であることが多く、その理由は、心理的な自尊心の低下に基づく自信喪失によるものと考えられます。

一方で、Ⅱ型においては、不安はそれほど定型的ではなく、今この瞬間に襲われる不安として語られることが多いようです。例えば、それは突然戦いの最前線に連れてこられたかのような緊張感の高い不安です。
“うつ病”の不安が予期不安と形容される静的状態から動的状態への移行に際した不安であるのに対し、Ⅱ型の不安は動的状態の只中で臨戦態勢に入ったときに抱くであろう、多少の混乱を伴う不安といえるでしょう。
焦燥もまた“うつ病”の中心的な症状です。ただし、“うつ病”の場合には、制止の裏側で経験されるのが典型的です。何かをしないといけないが、それができないという制止と焦燥の葛藤はかなり苦しい事態です。

Ⅱ型でも同じような形の焦燥は当然起こります。しかし、それだけでなく、焦燥に伴いイライラ、ピリピリとした感覚がありありと経験されることも少なくありません。これは外的な刺激に対して耐性が低下して過敏になっている状態です。大抵は、心の中に充満した怒りを、ちょっとしたことで爆発させてしまいます。
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このような躁的な要素とうつ的な要素が混在した状態は“混合状態”と呼ばれます。躁状態で活動性が高まっているのに不安が強かったり、抑うつ状態なのに頭の中が興奮して観念がグルグル巡ったりするのが典型的なケースです。

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同じ病気か、違う病気か

“うつ病”と双極性障害は同じ病気なのか、異なる病気なのかという議論については意見の分かれるところです。

大雑把ですが、伝統的には、うつ病相の周期的な出現を中心に据えて、躁病相を伴うタイプと伴わないタイプがあるという認識をしていました。それが、最近では、周期的なうつ病相があることは共通していても、躁病相があるものと無いものではそのメカニズムが異なっている、という認識に変わってきているようです。
確かに、躁病相の有無のみならず、疫学、薬物療法の治療効果、光トポグラフィー検査の血流量パターンなどは、両者が異なることを示しています。しかし、それぞれの病気の全体像がクリアに現れるということは殆どなく、専門家にとってもその鑑別は極めて難しいと言わざるをえません。

例えば、“うつ病”患者への抗うつ薬処方によっていわゆる“躁転”と呼ばれる現象が起こることがあります。躁転は、治療開始以前には躁的エピソードが皆無で、それゆえに“うつ病”と診断されているケースでも起こります。このような場合には、見かけ上は“うつ病”のようであっても、実態は双極性障害だと考えることもできます。

また、双極性障害と思われていたものの、よくよく観察してみると、本当は“うつ病”であったというケースもあります。最初、躁的なエピソードと見えていたものが、後から、心理的な“躁的防衛”に過ぎなかったと分かるような場合です。
躁的防衛とは、不安や不快な現実を否認し、躁状態を作り出してそれを乗り切ろうとする防衛機制のひとつです。卑近な例では、徹夜明けのハイな精神状態が挙げられます。心身ともに辛いと感じているにも関わらず、無意識のうちに“うつ病”であること自体を認めたくないという心理が働いて、過剰に元気に振舞ってしまうというわけです。

以上のことから、抑うつ状態だけでなく躁状態もあるからという理由だけで双極性障害と判断することはできませんし、躁状態が見られないからといって“うつ病”と決め付けるわけにもいきません。
実際には、最初に“うつ病”と診断されていたにも関わらず、蓋を開けてみれば双極性障害であったというケースは意外に多いというのが臨床現場の実感ではないでしょうか。障害と呼べるほどの症状が“うつ病”側にのみ見られただけで、気質の本質は双極的である場合も多いようです。
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いずれにせよ、“うつ病”と双極性障害では薬物療法でもTMSでも治療法が異なります。“うつ病”か双極性障害かは簡単には鑑別できませんが、それゆえに、治療方針は柔軟であるべきでしょう。もし治療が硬直してあまり効果が感じられないようであれば、セカンドオピニオンを活用してみてはいかがでしょうか。

参考文献

加藤敏,神庭重信ほか編集:現代精神医学事典.弘文堂,2011.
Sadock J.B,Sadock A.V:Kaplan and Sadock’s Synopsis of Psychiatry: Behavioral Sciences / Clinical Psychiatry, Ninth Edition. Lippincott Williams & Wilkins,2003(井上令一,四宮滋子監訳:カプラン臨床精神医学テキスト 第2版.メディカル・サイエンス・インターナショナル,2004)
内海健:うつ病新時代――双極Ⅱ型障害という病――.勉誠出版.2010.

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